【書籍化】型録通販から始まる、追放された侯爵令嬢のスローライフ

「……本日を以て、クリスティンはアーレスト本家より追放。荷物を纏めて出ていくように」 突然、父親から言い渡された言葉は、クリスティンを貴族籍より廃嫡するという言葉であった。 300年前に世界を救った勇者達。 その勇者達の血筋は、三百年経った今も受け継がれている。 勇者の血筋の一つ『アーレスト侯爵家』に生まれたクリスティン・アーレストは、この瞬間に、貴族としての籍を剥奪され、家から追い出されてる事になった。 「はぁ……あの継母の差し金ですよね……どうしましょうか」 侯爵家を放逐された時に、父から譲り受けた一つの指輪。 そして母親の形見の一冊の魔導書。　 この二つが揃った時、クリスティンの中に眠っていた力が目覚めることになった。 「これは……型録通販？　勇者の力？」 覚醒したクリスティンは、【シャーリィの魔導書】の力により、異世界からさまざまなアイテムをお取り寄せできる『型録通販』スキルが使えるようになる。 　そしてこのスキルを駆使して、クリスは大商人への道を歩み始める事になった。 一方同じ頃、新たに召喚された勇者は、窮地に陥っていた。 「米が食いたい」 「チョコレート食べたい」 「スマホのバッテリーが切れそう」 「銃（チャカ）の弾が足りない」 魔族との抗争が続く国境。 そこを取り戻すべく召喚された勇者だが、今ひとつ戦うためのモチベーションが高まらず、日々を訓練に費やす事になっている。 そしてモチベーションを高めるために、故郷の食べ物や道具を欲する勇者たち。 果たして勇者達は、クリスティンと出会うことができるのか？ ※週二回、毎週水曜日と土曜日の更新です。 ※８月中は連投しますので、よろしくお願いします ※後日、書籍化に伴い該当話数を削除しますのでご了承ください。