悪女は死んだ！　……はずだった

つまらない生き方はしない、と幼い頃に誓った孤児であるパメラ。 しかし誰もがスキルという力を持つ世界で、十二歳の年にパメラは数秒後の未来を見るだけという役立たずなスキルを授けられてしまった。 役立たずと周囲に馬鹿にされながら期待とは異なるスキルを得てしまったことに自分自身も苦しみながら孤児院の手伝いとして日々を過ごしていたが、ある日パメラは宝石の中に眠る八年前に死んだはずの公爵令嬢の幽霊と出会う。 そして欲しがり悪女の公爵令嬢は、パメラのスキルを指南し、輝かせてやろうと宣言する。 『あなた、中々いいスキルを持っているじゃない。まずはレッスン１、いじめっこをぼこぼこにしてさしあげてよ！』 「ぼこぼこって！？」 また街では宝石泥棒の騒ぎが起き、公爵令嬢（幽霊）はパメラの育ての親である神父が怪しいと推理するが……。 小さな事件は絡みながら大きく変化し、死んだはずの自分大好きつよつよ悪女と、思想に実力が伴わないただの少女のパメラ、そしてパメラにひっそりと想いを寄せる無口な年上幼なじみの少年ジャン、三人の、旅が始まる。 （恋愛要素有り予定です）