祓い屋稼業も楽じゃない～凸凹コンビは今宵も現世を駆け抜ける～

【あらすじ】（ラストまで書いてありますのでネタバレにご注意ください） 『妖魔』と呼ばれるあやかしに襲われた高槻柊也は、間一髪のところで大和継という青年に助けられる。 手にした刀『緋桜』で妖魔を浄化した継は柊也にその正体を教え、柊也をアルバイトとして半ば無理やり雇う。 しぶしぶ継の経営する何でも屋『よろず屋やまとなでしこ』でアルバイトをすることになった柊也だが、この事務所には表の顔と裏の顔があった。 表の顔は何でも屋だが、裏の顔は妖魔を祓う『祓い屋』だったのである。 生活力皆無で常に事務所を散らかしている継を毎度叱りながら、柊也は表の何でも屋としての仕事をこなしていた。 そんなある日、いつものように柊也と継が喧嘩をしていると、一人の依頼人が現れる。 依頼人である坂井優海の話を聞いて裏の依頼だと気づいた継は、それを引き受けることにした。 柊也はこれまで『祓い屋』としての訓練は受けていたが、今回初めて受ける裏の依頼に不安がよぎる。 その後、優海を警護することにして家まで送っていく二人だが、途中で妖魔が姿を現す。 継は妖魔に傷を負わせるが、自身も怪我をし、妖魔には逃げられてしまう。 翌日、二人がさらに優海の警護を続けていると、しばらくは潜伏するはずだと思っていた昨日の妖魔がまた姿を現した。 妖魔の正体は、先月に亡くなった優海の父だった。優海を心配するあまり、妖魔となってしまったのである。 負の感情に飲まれ『実体化』した妖魔は、『祓い屋』として未熟な柊也に襲い掛かった。 柊也を助けた継は大きな怪我を負ってしまう。 これまでの不安が的中して取り乱す柊也に、継はすべてを託す。 柊也はこれまで成功したことのない術を初めて成功させ、妖魔を浄化した。 そして、いつも通りの日常が戻ってくる。 自分を足手まといだと思っていた柊也のブレスレットには、柊也自身の大きな力が込められていること。 ただ適当にアルバイトとして雇われたわけではなかったこと。 継の口からそれらを知り、柊也は安堵したのだった。 【あらすじここまで】 ※戦闘シーンがありますので、念のため「暴力描写あり」のセルフレイティングをつけています。 ※この作品は「小説家になろう」、「アルファポリス（現在非公開）」にも掲載しています。