何度時(とき)が戻っても、私を殺し続けた家族へ贈る言葉「みんな死んでください」
最終更新:2023/11/14
作品紹介
「リリア、お前は要らない子だ」 「リリア、可愛いミリスの為に死んでくれ」 「リリア、お前が死んでも誰も悲しまないさ」 リリア リリア リリア 何度も名前を呼ばれた。 何度呼ばれても、けして目が合うことは無かった。 何度話しかけられても、彼らが見つめる視線の先はただ一人。 血の繋がらない、義理の妹ミリス。 父も母も兄も弟も。 誰も彼もが彼女を愛した。 実の娘である、妹である私ではなく。 真っ赤な他人のミリスを。 そして私は彼女の身代わりに死ぬのだ。 何度も何度も何度だって。苦しめられて殺されて。 そして、何度死んでも過去に戻る。繰り返される苦しみ、死の恐怖。私はけしてそこから逃れられない。 だけど、もういい、と思うの。 どうせ繰り返すならば、同じように生きなくて良いと思うの。 どうして貴方達だけ好き勝手生きてるの? どうして幸せになることが許されるの? そんなこと、許さない。私が許さない。 もう何度目か数える事もしなかった時間の戻りを経て──私はようやく家族に告げる事が出来た。 最初で最後の贈り物。私から贈る、大切な言葉。 「お父様、お母様、兄弟にミリス」 みんなみんな 「死んでください」 どうぞ受け取ってくださいませ。 ※アルファにも掲載してます
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