第五列 ――最強スパイと没落騎士令嬢の共同戦線――
最終更新:2023/12/19
作品紹介
「今見たことは誰にも言いません。その代わり私に協力してください!」 一年前。大陸を二分するサンセベリア帝国とリトガルト王国は、血で血を洗う戦争を行なっていた。 結果としては、王国側の勝利。しかしそれは、薄氷の上のものであった。数で圧倒的に勝る帝国が王国に敗北した理由、それは兵の質が勝っていたから。王国の戦士達は帝国の騎士達を、ちぎっては投げちぎっては投げ、鬼神の如く屠っていた。 そんな活躍を戦場で果たした英雄「ゼン・キロトリデ」は、ある日上官である司令に呼び出しを受ける。 「貴殿には、サンセベリア帝国への密偵の王命が出された。我が国最初のスパイとして、誇りを持って任務にあたってくれ」 司令の命令に不満はありつつも、ゼンは愛する祖国を離れて潜入任務を開始した。行き先は、帝国立騎士学校。入学試験で早速その実力を遺憾なく発揮した男は、最高のスタートラインを切っていた。 しかし、その夜。男はひょんなことから自分がスパイであるという証拠を、元公爵令嬢である「セシリア・アルフグレット」に見られてしまい……。 これは、身に余る任務を背負った最強スパイと、宿願を持った没落令嬢の熾烈な共同戦線である。
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