【長編版】運命の相手と恋の種
最終更新:2024/3/24
作品紹介
この世界の子供は誰もが皆、生まれてくる時に、その手にひと粒の種を握りしめている。恋の種。それはそう呼ばれていた。 何故ならそれを口にすると、運命の相手が見えるようになるからだ。 ふわふわと、種を飲んだ人の周囲を浮かぶ、半透明でちょうど半分くらいの大きさになった、生涯を掛けて恋をすることになる相手。 勿論、種を飲んだ本人にも見えるし、他の誰からも見えてしまうのでその人が誰を思っているのか一目瞭然となる。 だから、この国では成人を迎える善き日に、それを一斉に飲む。 そうしてお互いの“運命”を確認し合って、人生のパートナーを決めるのだ。
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