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作:砂詠 飛来

Sadness of the attendant

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最終更新:2018/3/4

作品紹介

王子がまだ生熟れであるように、姫もまだまだ小娘でありました。 (本文抜粋) 醜いカエルの姿に変えられてしまった王子を嘆く従者ハインリヒ。 彼の強い憎しみの先に居たのは、王子を救ってくれた姫だった。

ファンタジーダーク童話

評価・レビュー

ただならぬ狂気へ(「濡れた金色」のレビューと絡め)

 「濡れた金色」が2017年。そして改稿…いや、改稿では最早ありません。別バージョンです。特に、「濡れた金色」を読まなくても話は読めますが、どちらも読めば答え合わせ…いや、答え合わせは最早メインではなくただの「一要素」くらいなものですね。つまり、どちらも読めば印象が変わり深くなります。  まず、ですね。2017がでは始めに読むのを前提としましょう。ページを開いた瞬間に「あれ?」となります。まるで別人?というほど…そうですね、字が詰まっていますし文体がそもそも違います。  私は作者さんを「ストレンジカメレオン(某the pillowsというバンドとは無関係です)」と名付けたい。  このレビューだけはすみませんが「書き手側視点の感想色」が強くなってしまいます。すみません。それはまぁまぁ野暮ったくなるので出来るだけさらっとしたいと目標を立ててレビューをします…。  パット浮かんだのは谷崎の春琴抄か…いや、野坂昭如のアメリカひじきなのか火垂るの墓なのかと…やはり別作者を並べてすみません(結論、違いますよと毎レビューで言ってはいますが)  この絡み合いはなんだ。なんなんだと倒錯しそうになる。  読者視点でいきますと、昨今ありがち「人物情報(特に容姿)にこだわり、過多過ぎて全然頭に入ってきません、君は誰でしたっけ」現象がなく、むしろ薄い。  (書き手と個人的意見と読者視点)  個人的に実はリアル知り合いなので作者さんが「めちゃくちゃ人物を練る」タイプなのを知っているだけに…って、あまりレビューで関係無さそうなことを言ってしまい申し訳ないが、そんなわけでこんなにあっさりサバっと人物情報を切り捨てた、のにちゃんとビジョンが浮かぶ書き方が非常に高度で凄い。私なんて「ただの吉田」だとか書いてしまったことがあるくらいだというのに……(マジ話です)  童話と、童話ではない文芸の線引きがハッキリしていて、読み比べがとてもおもしろい。多分、書き手じゃなくても、「あ、こここっちのこれだ!」が拾えて飽きさせない。脱帽+髪の毛まで剥ぎたくなるほどだ。  こちらは恐らく「鮮やかな」ではないな。血生臭い「パラフィリア」だ。非常におもしろかった。  どっちの方が好きでした?と言われたら見てくれ、私はどちらも☆5をつけている。  両作薦めましたが片方だけでも濃いお話しでした。皆様が認知している「カエルの王子さま」を頭に浮かべて読んでみてください、是非。  

5.0

詩木燕二