ある少女の幸福事情
最終更新:2014/6/16
作品紹介
私はコウジュ・ローディア・リュミエール、19歳。18歳が成人なので、もう行き遅れです。えぇ、分かってますとも。凡庸な容姿と並のスペックで、父からは冷遇され、母はすでに亡く、側室からは蔑笑で見下され、異母妹には憐れみと嘲りを向けられ、自分の乳母親子には忌々しげに睨まれて見捨てられた。…全部いっぺんにやってこなくてもいいと思うのよ。それらは10年前の事で、そのおかげでディーと出会えたけど許せるわけじゃないのよ。ディーが迎えに来る、と言ってくれたから開き直ってやってこれた。あと、何故か懐いてきた異母弟と親しくなった兵達の存在も、確かに理由ではあるわ。……夢見がちなのは事実だけれど、それが心の支えだったのよ。一人寂しく朽ちて行ってもかまわない。ただ、見捨てたんだったらほっといてほしいだけなのよ…。※※『ある少女の嫌われ事情』と同じ世界です。
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