千年に一人の美少女になれる器だったので、《聖剣》に選ばれた少年が無理やり美少女にされたお話

――《聖剣》の名は《ルクレイド》と呼ばれた。 《英雄剣姫》フレンシス・ヴィルシーズが千年前にその振るい、世界を食らおうとした《魔獣》グレイオルを打ち倒したという伝説は、今でも知られている。 そして、千年経ったこの日、《大聖堂》に飾られたこの聖剣を抜き去る者がいた。 少年の名はリィス・エルミナ。千年の一人の美少女になれる器の少年だという。 『《英雄剣姫》になるにはまず、絶世の美少女であることが条件だからな』 「――ちょっと待って。その言い方だと、聖剣に選ばれたから女の子になったっていう感じがするんだけど……？」 『その通りだが』 「その通りだが、じゃないよ！」 ……そんな実は変態であった聖剣と、無理やり英雄にされた少年のお話。