無敵のおっちゃん魔導職人は、伝説の装備が作りたい。
最終更新:2018/12/29
作品紹介
アラガミのおっちゃんは、伝説の装備が作りたい魔導具専門の職人だ。 自作した大型魔導車の運ちゃんとして各地を走り回りながら、伝説の装備を作れる素材を探している。 理由は、以前倒された魔王が復活したにも関わらず、伝説の勇者の装備は失われてしまっていたからだ。 ーーーなくなったんなら、もう一回作りゃいいんじゃね? と、アラガミは魔物はびこる世界で、お宝素材を求めてあっちへぷらぷら、こっちへぷらぷら。 旅のツレは、褐色肌の少女剣士と中折れ帽を被った銃使いの青年。 そんな彼は『吸血鬼が出る』という噂がある街へ荷物を運ぶ途中に、大型魔導車で一人の青年を跳ね飛ばしてしまう。 「おいおい、死んでねーだろうな!?」 「大丈夫じゃね? あいつが着てるの、勇者の装備の模造品だぜ?」 「なんだと!?」 勇者候補(仮)を拾ったアラガミは、家族を吸血鬼に殺されたという彼を助けて、吸血鬼を追い詰める。 「ふふん、勇者でもない者がこの私に勝てるとでも……な、何故魔法が使えない!?」 「バカかテメェは。そんなもん、俺が魔導具で魔法を使えなくしてるからに決まってんだろ!!」 「嘘……だろう……?」 アラガミはあまりにも魔導具が好き過ぎて、魔法すら無効化してしまう装備を発明する、無敵の職人だったのだ! 『デカい魔導車の運ちゃんがどっかから来たら気をつけろ。多分、いずれ出現するっていう勇者より危ない』 そんな噂がまことしやかに亜人たち……闇の勢力の間に広がっていることなど、アラガミは知りもしなかった。 「伝説の装備を俺が作りゃあ、勇者に着せて魔王を退治出来るぜ! さー行くぞ!」 勇者より強い魔導職人は、伝説の装備を作るために今日も元気に駆け回るのだ! お前が倒せば早いんじゃね? っていうツッコミは、この際置いておけ。
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