帰宅部のエースと呼ばれて
最終更新:2019/1/8
作品紹介
えてして、自分の理想とはかなわぬもの。だから俺は期待もしないし理想も低い。全てを低く見積もれば期待は外れないし高い理想に叩き潰されることもない。平凡を楽しめる人間が一番幸せなのだ。 だから、たとえ校内一の優等生、そして学年でも屈指の美少女とうたわれる七島優子と隣の席になっても俺は何もしなかった。数少ない友達からはホモなのかと罵倒され、またそれでこそ君だと賞賛された。 言っておくが俺は男に興味はない。そもそも他人にあんまり興味がない。 しかしあるとき、なんということか。その優等生の七島優子が俺に声をかけてきた。 「帰宅部のエースさん」 彼女は俺の方を見ながらそう言った。 俺には全く意味がわからなかった。 そう呼ばれたことなどこれまで一度もなかったからである。 だから冷静に俺はこう答えた。 「帰宅部にエースなんているわけねえだろ」 2019年1月6日完結 ※2019年1月8日 エピローグを追加しました。
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