王城陥落の夜から黎明に至るまでの物語
最終更新:2022/2/7
作品紹介
王城が激しく燃えている。 城を取り囲む数多のたいまつが、闇夜に異形の大軍勢を浮かびあがらせる。 王は討たれ、兵は死に絶え、救援も望めず。 わずかばかり生存する兵達は逃げ場を失い、落城と共に滅亡する運命にあった。 時刻22:00。 絶望的な状況で目覚めた七騎士の一人“フェンサー”もまた、城内の過酷な攻防において抵抗及ばず死亡してしまう。だが―― 時刻22:10。 フェンサーは再び目覚めた。 困惑しながらも、この奇跡のような事象を駆使してフェンサーが理解したのは二点。 一、王城は4時間後に陥落する。 二、死亡しても時を遡って甦るが、前回甦った時刻より10分の時が進行する。 これにより復活直後の10分間は、二度と取り戻せない時間として重くフェンサーの肩へのしかかることになった。 城をさまよう人を超越した化物、即死級の罠、すでに壊れ始めている七騎士、そして死に戻るたびに迫る終焉の時刻。 尋常ならざる刺突と英知で落城の夜を越えし時、フェンサーは騎士達を従え新たな次元の扉を開く。
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