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作:もずく

針子の私に精霊の加護が付与されることになりました

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最終更新:2020/7/19

作品紹介

 さく、さく、ひと針通すたび、淡く小さな光の粒がふわんと布に浮かぶ。木枠にはめられた絹のハンカチに刺繍糸の花が咲く。  ――これを使う人が、きっと、悲しくならないように。  私は願いながら手を進める。  魔力は素直だ。  心に迷いがあると色が濁る。だから、それだけを考えながら手を動かすのだ。そうして仕上がった刺繍を、必要としてくれる人の元へ届けよう。 「魔力は『想いの力』なの」  母の口癖だった。  この世界は、心を込めて作ったものにはそれがなんであれ魔力がこもる。込められた魔力は光の粒となって私たちを照らすんだ。  針仕事で生計を立てているルチアーナ・カフィ。ある日いつも通り仕事をしていると見えないはずの妖精が現れて――。 ※カクヨムさん、アルファポリスさんでも掲載しています。

日常オリジナル戦記身分差年の差異類婚姻譚

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