赤眼の吸血鬼
最終更新:2022/5/1
作品紹介
人間――亜人――そして多様な魔物たち。 様々な生物があふれるこの世界。人間と魔物はどの時代も常に対立しあっていた……。 しかし、どの世界にも手を出してはいけない存在というものはいる。彼らは、世界のどの生物たちにも恐れられ、そして後世に伝えられてきた。 時間、空間を操る神々の頂点に立つ絶対神…… 全てを蹂躙し、破壊する白銀の龍…… 全てを覆いつくす夜の支配者…… 彼らは時に国を消し、時に大陸すべてをも蹂躙しつくしてきた。それらはすべて彼らを怒らせた結果である。こうして、長い時を経て――世界は彼らを手を出してはならないものとして後世に伝えてきた。 こうして、人間と魔物の対立――というある意味での均衡へと終着した世界がそこにはあった。 ある少女は孤独の中、目覚めた。周囲に広がっていたのは、生き物の気配を感じられない洞窟。記憶を失っていた彼女はとにかく外を目指し、洞窟を進んで行くのであった。 外の世界の見慣れない景色。洞窟で出会った不思議な白い蝙蝠とともに、彼女は世界を知り……そして自分自身を知っていく。彼女の行動の背後に、確かに存在する知りもしない過去の自分の記憶。過去の記憶は今の彼女に干渉し――そして抜け落ちた記憶を埋めていく。 そして、彼女は知ることになる。忘れていた自身の大切な存在……そして、自分の失ったもう一つのものに――
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