落日を別つ人へ
最終更新:2011/12/6
作品紹介
この世の中には大きく分けて二種類の種族が混合し存在している。 人間と鬼。 そして、その二つの種族を分けた大いなる力が歴史的干渉装置【ゲヒシテ・カタローク】――通称「ゲヒシテ」と呼ばれるひとつのボックスであった。 ゲヒシテはあらゆる生命の歴史、謎、生体の科学などの情報が詰まっていると言う。ある者はそれを手にすればこの世を支配できると信じ、ある者は己の力を高めるためのものだと信じた。 ゲヒシテは、ふたつで、ひとつ。 ひとつきりではゲヒシテにならない。 人間と鬼はゲヒシテを求め争い、いつ終わるとも知れぬ戦渦の歴史を辿っている。 ――そしてある時代、ある小さな村で出会った鬼と少女。 出会うはずのなかったふたつの存在は、大いなるゲヒシテが生んだ運命に飲み込まれていく。 人間と鬼、別たれた存在は決して交わることはない。 世界は歪み、生ける者たちの目は霞み、真実は闇に葬られる。 それを知った少女は、鬼は、互いの手を取り何を選ぶのか――
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