村娘に転生した魔王様　～惚れた相手は勇者の末裔でした～

※連載で開始しました。 　前世は魔王として大陸を支配していた――そんな記憶を持つ村娘のレーナ。 　レーナはその記憶をもとに《魔剣》を手に入れ、再び魔王として君臨するための行動を開始する―― 「さて、今日も薬草でも集めようっと！」 　……ことはなかった。 　再び魔王を目指してもまた勇者が現れて殺されては元も子もないし、魔王軍を再び作り出すなど人間であるレーナには不可能に思えた。 　だから、強大な力を持って充実した毎日を送ることにしたのだった。 　そんなある日のこと、レーナは一人の冒険者に出会う。 「君、すっごく強いんだね！　ボク驚いちゃったよ！」 　森の中で出会ったとてもフレンドリーな冒険者、スフィア。 　記憶の中にある勇者に似た容姿を持つスフィアに、レーナの胸の鼓動が高鳴る。 （これってもしかして……恋！？） 　勇者の血を引くスフィアに身体が拒否反応を起こしたことに気付けずに恋心と勘違いしてしまったレーナ。 　さらに、ボーイッシュな見た目をしているスフィアは実は女の子で――