吝嗇のバナリテ
最終更新:2020/7/25
作品紹介
ジョアンナ・ドゥ・ナルボヌはカペル王国支配下の辺境地域・ナルボヌの田舎貴族である。 父の急逝に遭い、跡取りもいないナルボヌ家で女城主となった彼女は、婚姻を余儀なくされるが、家には悪政と見栄のために、浪費された借金ばかりが残っていた。 愕然とするジョアンナの前に求婚を申し込んできたのは、忌まわしくも低俗と教え込まれた有力な商人ばかり。彼女は良き夫に巡り会うために、領地の再建を決意する。一度心に決めたならば、彼女は富に見境なく齧り付く。 時には侍女を各地の乳母として送りつけ、領内のバナリテを一層強化し、民衆の感情を操作し……積み上げられた約束手形を丁寧に、着実に減らしていく。肉親たちの負の遺産に立ち向かう、埃と野心に彩られた『搾取』ファンタジー。
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