忘れ物をしたせいで
最終更新:2017/3/19
作品紹介
「吉田っ、逃げてっ!」 私は咄嗟に叫ぶ。 でもそれは幽霊を刺激するだけで、何も解決しなかった。 「幹原っ、伏せろっ!」 吉田の叫びに私は反射的に廊下に蹲った。 瞬間、投げつけられる、塩。 『……っ!』 今まさに私たちを襲っていた幽霊がひるみ、姿が掻き消える。 でも私達はわかっている。 彼女は消滅したわけじゃない。 私と吉田をこの学校の中に閉じ込めた幽霊は、塩に退くだけで、決してあきらめてはくれない。 私達は、幽霊によって学校に閉じ込められてしまった。 同じクラスの吉田清四郎(よしだせいしろう)が、霊を視れる人で、忘れ物を取りに来た私はそれに巻き込まれた……らしい。 携帯も繋がらない。 私達が霊に対抗する手段は、塩だけ。 必死に塩を霊に投げつけながら、私と吉田は学校の中を逃げ続ける。 朝になったら助かるの? それすらわからない。 でも、絶対、あきらめない! ※他社様でも重複投稿してあります
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