八月の嘘
最終更新:2017/9/8
作品紹介
二〇×〇年代の日本で、鷲津恭介は同僚で恋人の女子職員と郷里の富山へ赴いていた。彼らの仕事は、労働義務違反をおかした失踪者を捜索、拘束すること。 だが最初の案件を片づけ、叔父の私邸へ立ち寄った恭介を、妹の自殺未遂事件が襲う。 事件を解き明かせば、妹を救える判じた恭介は、幼なじみの超能力探偵と力を合わせ、事件の核心へ迫っていく。 その裏で恭介の兄である〈有希〉の動きが示されていくが、やがて衝撃の事実が明らかになる。 恭介は実は三つの人格を持つ多重人格なこと。〈有希〉は相手の体を入れ替わりで乗っ取る超能力者で、数年前恭介の体に入り込んでしまったこと。そして〈有希〉と入れ替わったもう一人の恭介は、朝鮮人のスパイとして事件の裏で暗躍していたのだった。 物語のラストは、恋人を愛していた恭介の人格統合による消滅。 その真実を隠しながら、彼は恋人の同僚に嘘をつき、恭介の一部は真夏の光にのまれていった。 ※テーマ② サスペンス・推理もの
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