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作:紫倉 紫

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最終更新:2022/1/26

作品紹介

 禁断の恋に悩む女子校生「河野(こうの)りこ」は、ある日学校の廊下で暗い目をした男子生徒と出会う。その男子は、クラスメイトの彼氏だった。独特の雰囲気を持つ少年に、りこは関わり合いたくないと感じたのに……。 その男子からストーカー紛いのアプローチをうけはじめる。

恋愛学園

評価・レビュー

 私は以前、連載終了したあとに読んだので、いま連載中であったとしても完結するはずです。確かあと2/3あったかなぁ?(10万字行っていたような、行っていなかったような、くらいの読みごたえ) 【現在公開中分のご新規さん向けレビュー】  青春の生々しさ、家と学校では違う顔、と言う強弱がリアルです。文体が淡々としているので、あっさり登場人物へ移入することができます。  ボトルフラワーや「涙の味、わからへんかった」等、多感な女子高生、それが淡々と続く日常、ずっとなんもない日常をこうも淡々と続けられるとな…ではないんです。青春って、皆当事者の頃はなかなか拾わなかっただけで、大人になると面白く、拾えばキラキラしていますよ。そのポイントをがつっと押さえてあり、じわじわとくる。  思春期独特の、恋愛が少し怖い(大人の勇気のなさとはまた違う)女の子と、どないしたらええんやともがく男の子。上手く行っても行かなくても(2021/12/26現在57p)切なさ、暖かさ、殺伐さがある作品です。 【作者様への言葉】  以前読んだ頃より、遥かに達観している気がしました。以前も誰に寄っているのかな、まぁ、主人公の背中なのですがもう少し離れたような。これを良いとするか悪いとするかは読者様次第かなぁと、間口、司会は広くなったような気がします。当時の感じもかなり生々しく胸につまりましたが、これはこれで作者様のセンスが折り交ざり、それでも「うるさい作者主張」ではないので、本当に作品と共に歩んでいるなと感じました。

5.0

詩木燕二