転生悪役令嬢、投獄されて運命の人と出会いました
最終更新:2021/5/9
作品紹介
エレーヌは、筆頭貴族であるマクナレン家の公爵令嬢、そして、王太子の婚約者である。 ある日、突然、身に覚えのない罪に問われ、婚約破棄されたあげくに地下牢に投獄される。 地下牢の階段で足を滑らせ、思いっきり頭をぶつけた彼女に、突然、見知らぬ記憶が流れ込む。 スマホ、電車、ひっきりなしに道を走る車、そびえたつ高層ビル・・・・・ どれも、この世界にあるものではないが、自分の前世の記憶であることに、すぐに気が付く。 そして、今、自分がいる世界は、前世で散々、やりこんだ乙女ゲームの世界であったのだ。そして、こともあろうに、エレーヌはその中の悪役令嬢だったのだ。 あー、たしかに覚えはあるけど、王太子に色目を使う女子を散々いじめたりとか、色々心当たりはあるけど、横領はしたことなくてよ?! 地下牢に監禁されてしまい、後は処刑を待つ身の上になってから記憶が戻っても、遅い! と思っていたら、地下牢ですぐに友達ができ、子分も、一人また一人と増えていって、なんと地下牢がパラダイスに?! 「……お前、こんな所で何をしている?」 地下牢に突然ふらりと現れた兄。乙女ゲームでの攻略対象でもある彼が、端整な顔立ちに苛立ちを不愉快を現す。 「何って、賭博ですわ。お兄様」 小首を可愛らしくかしげて、見上げる私を、兄は呆れて口をあんぐりと開けていた。 そう、地下牢の子分を集めて、わたしはカードで楽しく過ごしていたのだ。 「地下牢に投獄されたと聞いて、せっかく、心配して来てやったと言うのに……」 兄は、がっくりと脱力しながら、立ち去っていった。 ほほほ、このわたくしのことですもの、転んでもただで起きることはなくてよ?! パワフルなエレーヌの反逆劇が、今、幕を開けようとしていた。 ◇ アルファポリス、小説家になろう、様でも掲載中!
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