「御主人様は山猫姫」の物語で語られた、晴凛の婚礼の日から、50年が過ぎていた。北域国で馬車に商品を積み込み行商をしていた二人の姉妹は、無事に蒼橋商会を再興させ、延喜帝国最大の商社として隆盛を極めていた。商取引は、延喜帝国国内に留まらず、外洋航路の商船を用いて遠く海を隔てた外国とも、手広く行っていた。物語は、ひょんなことから、蒼橋商会の銀麗の孫娘の命を救った港町の下働きの一人の少年から始まる。孫娘を救った功績から、船に乗り込むことが許された少年「沙敬(しょうけい)」は、10年後、船長候補になるまで出世していた。外国で仕入れた山のような交易品を積んだ蒼橋商会の商船「銀麗号」は、延喜帝国の中で政変が起きつつあることを知らぬまま、船長代理となった沙敬の指示を受けて、一年前に出港した承安の港に戻ろうとしていた。
更新:2021/11/4
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