両親の争いに巻き込まれて邪神に落とされたカマルと、自分を迎えに来た存在を愛すると決めていた最後の歌姫ユエの愛の物語です。
迎えに来た存在を愛するとあらかじめ決めていて、その通りにカマルを愛すると宣言したユエの愛は、本当に愛のなのか…とちょっと疑いつつ読んでしまっていたのですが。
愛でした。
圧倒的愛でした!
それは彼女がずっともらっていた愛であり、彼女自身がきちんと見つけてきていた愛の形で。周りの人たちすら変えていく彼女の想いがあたたかくまぶしかったです。
静かに語られる文体も御伽噺のようで、神話のようで、素敵でした。
あとサイドストーリーの可愛さと愛おしさがたまりませんでした…!
みんな末長く幸せになってくれ!
きっと今もあの国に穏やかに暮らしているのかなぁと思うと、ほっこりした気持ちになります。
登録:2021/7/10 07:54
更新:2021/7/23 17:15