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@オノログ

凍てつく瞳は何を映すか

5.0
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『BARツナ缶』に一歩踏み込むところから始まると、もうグラス・ラフトの住人であり、彼らを傍観し見守る一員です。


深い群青色をしたこの物語の世界観は冷たく、残酷で、儚く、哀しさに顔を背けつつうつり変わってゆきます。

しかし、彼らは『ツナ缶』で飲み交わし、笑い合い、優しく温かく想い合って、幸せを構築することができるのです。

ヒトとテンシの垣根を越えた、もはやヒトなのかテンシなのかの判断など『ツナ缶』に居るとわからなくなる。それほど、彼らの幸せを存分に眺めることができます。


悲愴を負いながら彼らがどう生きてゆくのか、規格外や『済んだ』命を『仕事』と割り切り鉛弾で奪い続けるか──。

今後の展開も期待大。

各話のボリュームも短めでリズミカルなので、あっという間に進んでしまう物語です。


さぁ、『ツナ缶』の扉はすぐそこにあります。

グラス・ラフトはヒトにとっては寒いところなので、中で暖まってはいかがですか。

佑佳《なつ色のふみ販売中》

登録:2021/8/6 23:21

更新:2021/8/6 23:21

こちらは佑佳《なつ色のふみ販売中》さんが読んだ当時の個人の感想です。詳細な事実については対象作品をご確認ください。