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ファンタジー世界の秀逸ミステリー

5.0
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 ファンタジーは世界観的になんでもありになってしまい、実はこんな力が! みたいな後出しがし放題のため、ミステリーは作りにくいという印象ですが、こちらの作品はそういう事をせず、伏線とヒントが随所にちりばめられ、回収されて結論に至るという納得の流れ。

 魔力というものを、あくまでエネルギーの一つとして使っている感じでしょうか。


 それぞれのエピソードが映画のワンシーンを想起させて、渋くてかっこいいというのも、この作品のお勧めポイントの一つです。


 剣の時代が終わり、銃にむかう時代。新たな兵器の存在は国家間のバランスを大きく崩し、戦争の影で暗躍する工作員の存在。

 戦争はたくさんの命を奪い、友の足も奪われたもののひとつ。義足であっても朗らかな友人クラウスだが、ケヴィンが王国諜報部の依頼をこなすうちに、事件の影に友人の存在がやたらと目について…。


 諜報部も友を疑っているのであろうか? という疑念の中、友の潔白を信じケヴィンは僅かな手掛かりを元に真実に向かう。


 硬派な内容、ケヴィンがかなり人間的に惚れてしまいそうな男っぷりなので、彼の魅力を多くの人に知って欲しいです。

 その後の物語を想像させる余韻のあるラストも必見です。

MACK

登録:2021/11/8 07:18

更新:2021/11/8 07:16

こちらはMACKさんが読んだ当時の個人の感想です。詳細な事実については対象作品をご確認ください。

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