銀河鉄道の夜の雰囲気が好きな人にはたまらない、個性的な惑星の美しくも不思議な世界を垣間見させてくれる作品です。
見える景色は「まるで絵本のような」という印象があるけど、主人公がアウトロー感あふれる自己中な印象の強い中年男という事もあって、内容は大人を対象にしている感じ。
暗い宇宙を渡る白い鳥。
喪に服す黒薔薇の星。
とにかく風景描画が素晴らしく、目に浮かびます。
その光景の中に流れる物語は、親と子の心情。老婆と青年の愛。人生は思うようにはいかないけれど。……だけど。
青年の正体への驚きと結末を含め、短編ながら読み応えある満足感が高い作品です!
登録:2021/11/17 07:08
更新:2021/11/17 07:08