人類を遥かに凌ぐ能力を持ち、自らを至尊種、ハイ・リネージュと称して憚らない吸血鬼が支配する、荒廃した未来世界。アゼトとシクロは、人型兵器ウォーローダーを操る凄腕の賞金稼ぎであり、その桁違いの強さにはある秘密があります。
賞金稼ぎとして生きている彼らですが、少しずつ、少しずつ、運命に引き寄せられていき、そして、吸血鬼同士の争いに関わってしまったことで決定的になります。
人型兵器の緻密な描写、戦闘シーンの臨場感、鮮やかなキャラクター達が素晴らしく、あっという間に物語の虜になります。また、吸血鬼はなぜ人類よりも生物的に優れているにもかかわらず人間の血を吸わなければならないのか?という、吸血鬼の設定にも説明が与えられていて、世界観や設定を重視する読み手も十分に満足させるでしょう。
アゼトの成長譚としても、ますます注目したい作品です。
登録:2021/7/11 00:23
更新:2021/7/23 17:15