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@オノログ

可能性を感じる新鋭の異世界ファンタジー

4.0
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 この物語の最もユニークな所は、やはり題してある通り、主人公の異能が「漢字」を媒体にする点だろう。

 漢字の字義に従って魔法が発動する。

 漢字は熟語として使用すれば効果を拡張できるが、反面魔力消費は激しくなる。

 至極シンプルで分かり易いルール。しかし、無限の拡張性を秘める興味深い能力である。

 この能力設定からは、作者様の自信のようなものを感じる。

 漢字を使用する能力というのは、汎用性・拡張性が高すぎて、ともすれば無秩序な万能へと変わりかねない危険性を秘めている。

 しかし、物語の中のパワーバランスは絶妙に保たれ、主人公は能力を御しつつも、未だ多くの可能性を残している。

 このバランス感覚の精妙さには唸らされた。

 異世界に転移してきた主人公の大和健吾。そして出会った銀髪の少女ミコ。

 彼らは出会い、そして共に歩み出した。

 コミカルな掛け合いの中にも、確かな文章力を感じる作品である。

 物語は現在一章を終え、二章の序盤に差し掛かった塩梅――主人公達が出会った村から旅立ち、冒険が始まったばかりの頃合いだ。

 貴方も、始まったばかりのケンゴとミコの冒険を追いかけてみてはいかがだろうか。

 この物語は、きっと素晴らしい大作になる。

竹尾練治

登録:2021/7/10 00:55

更新:2021/7/23 17:15

こちらは竹尾練治さんが読んだ当時の個人の感想です。詳細な事実については対象作品をご確認ください。

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