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引きこもり令嬢と結婚する方法

人生というものは創作物語より波乱万丈。

 主人公アニスは見目麗しく、頭も切れ、それでいて女嫌いと噂される氷の候爵令息。彼の一挙手一投足がつぶさに描写されるシーンは読者も溜息物。おそらく読者のほとんどがこの人の侍女、無機物が許されるなら彼の部屋の壁になりたいと願うであろうと。以降()内は読者の心の叫びです。  そんな彼の元にやってくるのは厄介の権化、王太子ジャン。氷のような彼ですが何気にお人よしなところもあって(そういう所がかわいい!)、親友の頼み事をきく事になります。  それがジャンの婚約者であるモニカの事。彼女は随分と家から出てこない見事な引きこもりで、婚約者なのに会えない日々が続いているという。  アニスは結果的に女装をして(お似合いです!)モニカの様子を伺い、ジャンとの婚約に対して前向きにさせなければならない試練を負うのでした(苦悩する姿も素敵…!)。  前半を読んでる感じはコメディタッチですが、モニカの引きこもりの原因を知っていくとかなりシリアスで重い理由があって、大きな障害としてアニスの前に立ちはだかります。  二人の関係はやがて、本をきっかけに変わっていくのですが……。  作中にはたくさんの物語本が出て来て、何それ読みたいんだけど!という感じなんです。乙女ゲーもかくやというお話や、BがLしちゃう素敵物語ですから、そりゃあ読みふけりたいに決まってる。  アニスは彼女を引きこもりから脱出させられるのか?という期待と不安。男であるのがバレたらどうしようという緊張感。何より、アニスとモニカはお似合いなのでは……でも彼女は王太子の婚約者という立場、もしや悲恋もの!? 困惑の読者は、日々ページを繰るしかないのであります。

5.0
1
MACK

デッドマン・クロニクル〜異世界転生したらゾンビでした。

ゾンビである事は最高のチートなのかもしれない

 異世界転生+ゲームっぽさがあって、テンプレと言われる方向のライトノベルの要素が濃い目ではありますが、コミカルな筆致と主人公のちょっとへたれた性格がユニーク。さくさく読める今時っぽさにオリジナリティがあって、異世界転生というだけで回れ右してしまうのは勿体ない!  まず主人公の転生後がゾンビというところ。これがかなりキモになってます。名前もゾンビEとかついちゃって、「ああこれ序盤の雑魚キャラ扱いなのか」という。異世界転生に憧れていた主人公にとっては痛恨の極みでありましょう……。  でも「異世界を冒険したい」夢がある彼だからこそ、目指せる未来があるのでした。  最初は主人公も読者も「ゾンビかぁ……」というテンションですが、話が進んでくるとゾンビならではの要素が! ゾンビだからこそプラスに働く要素があったりして、思わず膝を叩く場面も。  ゾンビの先輩たちがなんだかいちいち台詞がかっこよくて、新たな自分の扉が開きそう。むしろこれから時代はゾンビ主人公では? 等と思ってしまうという。皆さんもぜひ読んでみてください。

5.0
0
MACK

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小説家になろうファンタジー短編完結

魔法少女になるからわたしと契約してよ

法律ヤクザな魔法少女

オチにニヤッとするが、私もこんな魔法少女はイヤだ。 短編小説に定評のある燦々SUN氏の作品で、安定した文章と構成は安心して読める。 「わたし、魔法少女コントラクターまりん! 父は弁護士母は詐欺師。愛読書は六法全書! 今日も、無法地帯出身の蛮族達に契約の恐ろしさを教えちゃうゾ☆」(本文より引用)

カクヨムファンタジー連載:98話完結

林檎と甜橙、女奴隷とその主人

まだ転がり続けるの? 意外な展開でぐんぐん読まされる

異世界からきた、とある男性の面倒をみることになったレティクラタ。彼の世話のため女奴隷を買うことにした。  …という感じで始まるこの作品。導入部は男性との恋愛もの?と思っていたのですが、話は思わぬほうへ転がり続けます。最後まで!  長短にこだわらないエピソードの区切り方や、直接的な表現をすることなく関係の変化を匂わせる描写など。いろんな箇所に効いている技やシリアスとコメディの緩急も見事で飽きさせず、どんどん読めてしまいます。 本当に面白かった。  設定もしっかり練られているようで、この先のエピソードや登場人物たちの細かい背景まで気になってしまう魅力的なストーリー。  軽い読み口が好みの方、少し深めの考察が好きな方、どちらにも楽しめる作品です。ぜひいろんな方に読んでみてもらいたい。おすすめです!

小説家になろう恋愛連載:154話

絶対呪ってやるからな!【番外編更新中】

暴走沸騰系女子・メイジーによる!拳で☆母を探して。 第一の手段候補は呪いのモトを手に入れる事から

下町で元気に給仕に励む母子家庭の子メイジーは、サバサバした赤毛美人。だがある日突然、下町を謎の高級馬車が走り去った後、家の部屋は血だらけで、もぬけのから。どうも母は攫われたらしい?メイジーは誓う。絶対許さない!下町の隣人たちの諫言をお供に、ちょっぴりニワト…たんじゅ…激怒したメイジーはノンストップで暴走を始める。貴族にツテ?下町にあるわけないじゃ無い!そんな時は呪いがマストって聞いたわ!材料を取りに行くわよ!← これは、たいがい拳で解決しようとする(注・うら若き女性です)メイジーをひょんな事で知り合った美麗な兄と妹が必死に止める?物語。 竹を割りまくってもうスパーン!スパーン!言ってそうなメイジーが爽快。 悩んでる事が小さくかんじる…よしがんばろ!と思わせてくれる、ストレスが飛んでいく小説です。2024年3月中旬の更新ここ数話で、お母さまと再会した今が読み始めるチャンス!