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御伽世界のアイデンティティー

御伽世界のアイデンティティー

平凡な高校生活を送っていた主人公、望月友也は、ある日一冊の本と出会う。 その本の名前は「ピーター・パン」。この本との出会いを切っ掛けに、御伽世界を舞台にしたバトルが幕を開ける── 各世界の童話やお伽噺をモチーフにした能力が魅力的なこの作品。「ピーター・パン」「バーバヤーガの小屋」「ジャック・オ・ランタン」「かぐや姫」など、誰しもが知っている童話から、初めて見る外国のお伽噺まで多数の作品が出てきます。 ピーター・パンなら「空を飛べる」、ジャック・オ・ランタンなら「火の玉を飛ばせる」など、お話に沿った能力が出てくるだけでなく、各能力者の過去も物語になぞらえて語られるなどかなり凝った設定の作品です。緻密に練られた設定と世界観。後半に出てくる謎の狼少年の能力や、美しいヒロイン、織姫の能力が明らかになるシーンは迫力があり、必見です。 多彩な比喩表現や技法を駆使した文体が独特で、緊迫したシーンや感動的なシーンがまるで映像を見ているがの如く脳内に再現されます。 印象的な場面の演出もうまく、一度はまればのめり込みながら読んでしまいます。 彼らが綴る物語を、ぜひ堪能してみてください。

5.0
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結月 花

マリオネットインテグレーター2

糸を断ち切ったその先にあるものは

前作「マリオネットインテグレーター」の続編となる本作。 前作同様、糸に絡まるというのはどういうことなのか?糸を断ち切って行動するというのはどういうことなのか?というテーマを読者に投げ掛けており、こちらは前作のテーマをより深掘りした内容になっています。 主人公であるカートはピアと二人で暮らしていましたが、ある日ピアの婚約者と名乗るピアの実妹、フィーネがやってくることで物語は動き始めます。 彼女は「ピアと結婚することが幸せになることだ」という母親の呪縛の糸に絡めとられており、最初からカートとぶつかりあってしまいます。 糸に絡めとられていたのはフィーネだけではありません。 両親の事情や育ての親のしつけによりうまく自己表現ができないカート、そして二人の保護者であるピアまでも、母親の糸に苦しめられていました。 彼らは時にはぶつかり合い、慰め合い、お互いにお互いの存在を受け入れながら少しずつ絡まった糸をほどいていきます。 また、精霊の言いなりになっていたラザフォード国自体も、精霊の呪縛から逃れ、挙兵という大きな決断を下していきます。 テーマは前回同様「運命の糸を断ち切る」こと。前作はこの糸を断ち切る所までで終わっておりましたが、本作ではさらに「断ち切ったその後、自らの意思で決断し行動する」所まで描かれています。 前作からの伏線もうまく張り巡らされており、回収の鮮やかさも見事ですので、前作を読み込んでいる人程、楽しめるのではないかと。 新キャラクターも登場し、読み応えは十分。二作品を通してつづられた、大団円の結末をぜひその目で見届けてください。

5.0
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結月 花

異世界転移していない!? ここは-システムエラー-界らしいです~ちょっとおかしなゲームを攻略しなきゃいけなくなりました~

─ システムエラー ─界を体験してみませんか?

ゲームをやっていて、この世界に入りたいなと思ったことは一度や二度ではないはず。この物語は、そんな読者の思いを満たしてくれる作品です。 昨今流行りの異世界転生ものと違うのは、この─ システムエラー ─界が完全にゲームとして確立されているところです。 まず、チュートリアルで主人公の佐藤は何回も死にます。選択肢をミスると即ゲームオーバー。でも、この作品の面白いところは、何回死んでも佐藤の記憶は継続している所。「あ、この選択肢だと佐藤は死ぬのか。じゃあ次はこうしてみよう」というように、読者はゲームのプレーヤーとして佐藤と一緒に物語を体験していくことができるのです。 また、最初のスキルが「なし」だったり、アイテムがバグって読めなかったり、謎が散りばめられているのも好奇心をそそられます。 文章は、実際のゲームの様に会話中心で進んでいくので、隙間時間にサクッと読めるのも魅力。また、ヒロインの猫獣人、シャロールちゃんがとても可愛くて、彼女のお色気シーンが見たくてガンガン読み進めてしまいます(ここも少しゲームっぽいですね) 佐藤になりきってシャロールちゃんと冒険を続け、最後のエンディングまでぜひ見てほしい、そんな素敵な作品です。

5.0
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結月 花

異世界だって日常茶飯事 ~白銀の狼~

完成度が高すぎる!これが本当のコラボ小説

コラボしていただいた「白銀の狼」作者の結月花です。 コラボと言っても、私は一文字も書いておりませんので(笑)、コラボ元の作者として、また一読者としてレビューを書かせていただきます。 しょぼん(´・ω・`)さんの代表作、ニチサハこと「非日常なんて日常茶飯事」の雅騎くんと佳穂ちゃんが「白銀の狼」の世界にやって来るところから物語は始まります。 両作品を読んでいる方はもちろんですが、さりげなく人物や世界観などの説明が書いてありますので、どちらかの作品を読んでいるだけでも楽しめるようになっています。白銀の登場人物が多いので、こちらの方は読んでいないと混乱してしまう可能性はありますが、主要キャラクターだけ知っていれば十分に楽しめるようになっています。(白銀本編は5話くらいまで読めば十分です) 多少のネタバレは気にしない、という方は、本編が途中まででもガンガン読んでほしいと思います。 この作品の素晴らしい点は、コラボ相手である拙作「白銀の狼」のキャラクターや世界観を、原作そのものの形で描ききっている点です。コラボ作品は、書く作家さんによって多少の癖が出てくるものですが、しょぼん(´・ω・`)さんが書く白銀のキャラクター達はまさに本編そのもの。台詞や行動、考え方まで原作通りですので、イメージと違うのが嫌だと言う方には、安心してお読みくださいと太鼓判を押せるほどです。 もちろん、ニチサハの雅騎くんの優しさに溢れるかっこよさ、控えめながらも心に芯を持つ佳穂ちゃんの魅力もそのまま。 どちらも読んでいる人にわかるような小ネタもたくさん仕込んであります。 また、特筆すべきは、両作品の魅力を掛け合わせ、お互いの世界観では書けない部分をコラボによって実現させている点です。 コラボ作品というと、お互いのキャラクターを会わせて終わり、というイメージがありますが、こちらの作品は、コラボすることによって作品の魅力を高めている点が大変素晴らしい。 「ニチサハ」は何気ない日常シーンを挟みながら、時折やってくる非日常に応戦するバトルファンタジーで、アニメを見ているかの様な白熱した戦闘描写と、穏やかに流れる日常の緩急が素晴らしい作品です。 対して「白銀の狼」は恋愛小説でありながら冒険要素が強く、戦闘シーンや日常シーンは最低限の描写しかありません。 こちらのコラボ作品では、人狼の村の日常も深掘りして頂き、白銀本編では見られなかった、人狼達の日常を丹念に描いていただきました。ニチサハテイストで、白銀の世界を楽しめるようになっています。 また、ニチサハではお馴染みのかっこいいバトルシーンも必見です。 白銀の世界はファンタジーですが、魔法や精霊などの超常現象は一切出てきません。対するニチサハは、現代日本が舞台ながら、天使の力を使役したり、胡舞術を用いてドラゴンや天使などの不可思議な存在と戦うという異能バトルが特徴です。 白銀というファンタジー世界にやってきた雅騎くんや佳穂ちゃんの方が異能を持っており、白銀の世界のレティリエやグレイルが彼らの持つ不思議な力に驚くという、面白い構図が実現されました。 後半は、白銀の世界にやってきた異能を持った敵とのバトルシーンが続きますが、白銀のグレイルが超常的な存在と戦うシーンは、白銀の世界では絶対に見られません。コラボであるこの作品でしか読めない貴重なワンシーンとなっています。 また、ニチサハは現代日本が舞台となっていますので、基本的に亜人種との交流はありません。雅騎くんや佳穂ちゃんがファンタジーな世界で日常を送るシーンを見られるのもここだけです。 互いの作品の要素を取り入れつつ、互いの作品では絶対に読めないであろう場面をコラボによって実現させ、両作品の魅力を違った方向で引き出す。 ニチサハ、白銀両方の読者はもちろん、コラボ作品のお手本のような完成度を誇る物語ですので、今後コラボ作品を書こうと考えている方はぜひ参考にしてみてほしい作品です。

5.0
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結月 花

一匹狼は群れたがる

孤独に生きる狼達よ、群れを成せ

現代社会に超能力が出現したらどうなるか?をテーマに描いた作品です。 この物語に出てくる「超能力」は、いわゆるバトルもののような派手なものではありません。「1メートルだけテレポートできる」「半径2キロメートルだけ物質を飛ばせる」「触れた人の心を読む」などのように、制限のかかったものです。 作中ではこれらの超能力が個を際立たせる意味合いとして用いられており、彼らの役割を明確にしている所が本作の最大の魅力でしょう。 超能力のリミッターつきでないとお店に行かれない(テレポートできてしまうから)、超能力の研究施設など、実際に人類に超能力が出現した場合の法律や社会のルールがしっかりと作り込まれている所も非常に面白いです。 個人的には、なぜ超能力が出現したのか?という研究内容もしっかりと筋道立てて考えられている所に驚きました。 また、主人公である女子高生の清楓と科学者である窪崎のロマンスも物語に彩りを添えています。 目的の為には手段を選ばない、接触テレパス(触れた人の心を読む)の窪崎は、当初は利用する為に清楓に近づいていましたが、彼の能力を知っても懐に飛び込んでくる純粋な清楓に、次第に彼女を大切に想うようになります。 しっとりと読ませる、落ち着いた雰囲気の物語ですが、この恋愛パートのときめきも本作の魅力のひとつです。 色気のある大人の男性の魅力に、惚れない女性はいないのでは?というかっこよさ。 ぜひ胸をときめかせながら読んでいただきたいです! 物語に出てくる一匹狼達。彼らは孤独に生きつつも、それぞれの立場や能力を使ってお互いを補い合います。 最後に彼らが群れを成すシーンは圧巻で、思わず胸をうたれました。 個人的に大好きな作品です。 現代社会の中で孤独に生きるすべての者達に読んでもらいたい、素敵な物語です。

5.0
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結月 花

罪の女の歌を歌おう、コカ畑の木陰で、カリブの波間で

太陽のように情熱的な女の生き様を見よ!

登場人物が魅力的で一気に引き込まれてしまいました。 娼婦といえば夜の女。でも彼女──マカレーナはまるで太陽のような女性。 持ち前の色気で男を骨抜きにしつつも、その情熱的な魂は男だけでなく周囲の人間を魅了していきます。 奔放に見えつつも、胸のうちには熱いものを秘めている彼女には、思わず女性の私も惚れてしまいました! 自身の生い立ちから好きな人に向き合えないダニエリ、汚れを知らない天使のようなガブリエル、野犬のような悪漢、だけども惚れた女を情熱的に愛するフアンなど、魅力的な登場人物が物語を彩ります。 まるで本当に彼らが生きているかのような描写で、どのキャラクターにもつい感情移入してしまいます。 だからこそ、恋に悩む女性には心を痛め、抗争に赴くカルテルの男達にはハラハラし、恋人達との甘い一時には胸を高鳴らせながら読むことができるのです。 登場人物の気持ちがヒシヒシと伝わってきて、物語が進むと共に感情が揺さぶられていきます。 美しいカリブの情景と、血生臭い戦闘が隣り合わせである所もリアルで印象的です。 その繊細な描写は、文章を読んでいるはずなのに、まるで映画を見ているかのよう。 心を揺さぶられる物語です。 皆さんもぜひ読んでみてください。

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結月 花

あたらよ空にゴシック詠え

最高に面白い現代怪異譚

平和な矢染市がある日突然、紫の壁で覆われ、無数の怪異達が蠢く異界となる。 そこに現れたゴシックの死神、音羽黒音。主人公の天奈が、黒音と再会することで物語は始まります。 のっぺらぼうに雪女、朧車など、妖怪が好きな人にはたまらない世界観。魑魅魍魎達が人々を襲い、時には救えない命が出てくることもあるダークでシリアスな物語ですが、決して暗くならないのは、魅力的に活躍してくれる登場人物の存在があるからでしょう。 コンダクターの異名を持つ死神、黒音はゴシックドレスを身に纏い、どこか飄々とした喋り方をするキャラクターです。 どんな時でも余裕の表情を崩さない黒音の強キャラ感に、読者は頼もしさを感じること間違いなし。蒼い鎌を振るって戦う戦闘シーンは迫力があり、どこか優雅さも持ち合わせています。 また、主人公の天奈も矢染市の異変と同時に狐と融合し、怪異融合者となってしまいます。心優しい彼女は、怪異によって傷ついていく人々に心を痛めながら、授かった力を人々を癒す為に使うことを決めます。 攻めの黒音、癒しの天奈。 各キャラクターの役割がハッキリしているが為に、彼らが活躍する場面は鳥肌が立つくらいかっこいいです。 最終決戦の緊迫感のあるバトルは見事としか言いようがありませんでした。 また、和を感じさせる美しい語彙が、リズミカルに文章を彩ります。スルスルと頭に入っていく文体は、まるで音楽を聞いているかのよう。タイトルにある「あたらよ」。この意味を知った時は唸らされました。 非常に完成度の高い物語です。 妖怪好きはもちろんのこと、そうでない方にも一度は読んでほしい素敵な作品です。

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結月 花

最近の「いいね!」

小説家になろうファンタジー短編完結

魔法少女になるからわたしと契約してよ

法律ヤクザな魔法少女

オチにニヤッとするが、私もこんな魔法少女はイヤだ。 短編小説に定評のある燦々SUN氏の作品で、安定した文章と構成は安心して読める。 「わたし、魔法少女コントラクターまりん! 父は弁護士母は詐欺師。愛読書は六法全書! 今日も、無法地帯出身の蛮族達に契約の恐ろしさを教えちゃうゾ☆」(本文より引用)

小説家になろう恋愛書籍化コミカライズ連載:67話

ガリ勉地味萌え令嬢は、俺様王子などお呼びでない

人は見た目じゃない

第一部は俺様王子編。 傲慢俺様なイケメン王子が『良い』と思えるのは、ヒロインが王子のことを好きになることが前提かつ、ヒロインとのふれあいで傲慢で俺様なだけではない王子の奥底にある良さ等が見えてくるからであって。 ヒロインに好きな人がいて王子のことはこれっぽっちも好きではない場合、権力と自身の魔法の力に物を言わせて人の話を聞こうともせず迫ってくるような俺様っプリは、『キュン』とするどころか『ただただ壮絶に面倒くさい』としか思えないんだな……と乙女ゲーマーとして目から鱗が落ちる思いがした。この手のタイプは乙女ゲではわりとメイン攻略対象として存在するので……前提と視点が違うとここまで意味合いが変わってくるのか……と。 王子の言動と彼自身が迷惑でしかないヒロインと、王子に憧れているヒロインの友人との会話での分かりやすい見え方の違いにめちゃめちゃ納得した。 第二部は俺様王子の弟の腹黒王子編。 第一部は学園内でことが収まっていたけれど、第二部はガッツリ王家が絡んできてヤバさが一段とアップ。 人の話を聞かない第一王子の次は、やはり人の話を聞かない第二王子に王妃と、この国の行く末が非常に不安になる。 が、番外編で第三王子が登場し、なんとかなるのではないかと一息つける。 物語全体を通して会話のテンポがよいので読み進めやすく、最初から最後まで一気に楽しく読めた。 いつも全力で好きを押し出すシャリーナと、困惑しながらも段々惹かれていくリオルの二人が可愛い、物凄く可愛い。 見た目は地味なガリ勉少年で、しかも魔法が使えないという欠点があるけれど、シャリーナの為に己が頭脳と持てる力を全力で使って戦うリオルは本当にカッコイイ。

小説家になろう恋愛連載:66話完結

【完結】セクハラ貴族にビンタしたら社交界を追放されたので、田舎で人生やり直します。~一方、そのころ王都では~

難アリ家庭から逃げた先で努力し幸せを掴む物語

親の歪んだ教育方針により世俗に疎くすれていないヒロインのため色々とおぼこいが、助けてもらった先の家で色々と教わり、『自分』を出せるようになっていく変わりようが良かった。こういう、若干テンションのおかしいヒロインは好き。 ヒーローも少々珍しいタイプで好ましかった。 さくさくとテンポ良く話が進むため、じれじれな恋愛ではあるがイラつくほどの長さではなくニマニマと過程を楽しめた。悪党が断罪されているのもよき。 軽めですっきりと読了できる作品だった。