彼女は嘘をつくのがとても上手だった
何気ない季節描写、予告通りの死、再三登場する長台詞。 すべてに神経が注がれているのを感じました。 タイトルの「嘘」が、なかなかわからないのも 一文一文を心して読めて、よかったです。 ただ、この「予告どおりのヒロインの死」という定番の流れに めちゃ弱い私は、 「ぇっ、嘘って何? 謎のまま亡くならないでよ! おねがい!」 なんでドキドキしすぎました。。。
- 作品更新日:2020/12/3
- 投稿日:2021/7/14
とある宇宙人の悩み
導入からずっと重い雰囲気の宇宙人が偵察機のことを気にしていて、グッと世界に引き込まれました。 イニシャルで呼ばれる宇宙人の対話で進むのも、星新一作品ぽい。終盤までずっとシリアスな展開が続き、偵察機は生物のようなものであることまでは分かるのですが、まさか、アレとはね。意外でした。 最後まで行きもう一度読み返すと、このシリアスさが笑えます。
- 作品更新日:2020/10/3
- 投稿日:2021/7/14
私の失恋と河原のポテトチップス、それと鳩。
2人の失恋や告白のライトさと、テンポの良い会話、ポテトチップスという小物など、どれも青さを感じる演出で、よかったです。 「それと鳩」という割に、クルックーと鳴いてみたり、わりと重要な役割を果たしているようにも思いました。
- 作品更新日:2020/11/21
- 投稿日:2021/7/14
のんびり幼なじみの気ままな告白
王道中の王道の幼馴染設定なのですが、通常とは逆 (この位の学年だと、男の子のほうが幼稚で、女の子のほうが大人びてますよね) なのが、小気味よいお話。 家で一緒の宿題。チョコレート菓子。 声変わりしていて少しだけ大人のヨゾラと、 背伸びしようとする子供のリン。 カフェオレとココアの対比も、いい。 本文にも書かれていない、作者さえ知らない、 そして、当然2人は意識してないような、 そんなエピソードがまだまだたくさんあることを感じさせる 広がり感ある話でした。 欲を言うと、この物語中で、リンに成長してもらいたかったかな。
- 作品更新日:2021/4/5
- 投稿日:2021/7/14
花散らし、乙女 ー The girls are out of bloom on the planet ー
世界戦争後の日本「コロニーJ」にある国立ジャパン学園に集められた少女たち。 桔梗、夏芽、木蓮、朝顔、牡丹。 彼女たちは、特殊能力を活かして謎の敵と戦いながら、皆、過去や苦悩とも戦っていた。 それぞれの成長、絡み合うストーリー。 章ごとに主人公を変えながら描くSF群像劇は、すこし荒廃的な世界観ともマッチしていてよかったです。余韻を残したエンディングに着地するのも良かった。 なによりも、どのキャラクターもそれぞれに一本筋が通っていて、愛すべき存在だと感じました。百合SFっていうか、セーラームーン的なクールさを感じましたね。
- 作品更新日:2021/6/20
- 投稿日:2021/7/14
その空席
姉の死と空席。 姉が遺した物と、残された2人。 悲しすぎて逃げ出したいはずの話なのに、 なぜかいつまでも先を読みたくない。 それはたぶん、物語全体がひとつづきの たおやかな線で描写されているから。 そして、切なすぎるラスト。 この作品、短編だったというのもあって油断してお昼休みに読んだのですが、 読むべきではありませんでした。ううっ(涙)
- 作品更新日:2018/2/15
- 投稿日:2021/7/15
その笑顔がかわいくて
体験談を視点を変えて妄想を加えたとのことですが、 ノンフィクションでありながら演出をちゃんと加えた映画を見てるみたいでした。 リアリティとか等身大とか、そういうの全部忘れて、 物語として面白いと思います。 そして、文字なんだけど、それを感じさせないほど 2人の挙動が可愛い。
- 作品更新日:2020/11/24
- 投稿日:2021/7/16
奇跡の猫 みにゃん
猫は、いいぞ。 これ以上言うことないぐらい、極上のねこねこストーリー。 猫を飼ったことがある方も、ない方も、 ぜひ、読んでいただきたいお話ばかりです。 もう、ほんと、ねこ以上でも、ねこ以下でもなく、 ひたすら飼い猫「みにゃん」とその家族が過ごす日々の アップダウンや悲喜こもごもが、童話風に綴られています。 最終話の応援コメントに返信されていた 作者の方の一言が、また、泣けました。 わーん
- 作品更新日:2018/10/21
- 投稿日:2021/7/17
顔は口ほどに物を言う
人工知能による犯罪の未然防止。 それ自体は映画「マイノリティリポート」などでも登場した定番テーマなのですが、この物語ではそれが意外な方向に展開するのが面白かったです。 ビッグブラザー的な監視社会を予感させる近未来像も、退廃的でありつつも現実感がありました。
- 作品更新日:2021/4/4
- 投稿日:2021/7/17
モテる奴は深夜ラジオを聴かない。
夢がありますよね。深夜ラジオ。 ある深夜ラジオ番組の有名ネタ職人である少年は、 ある日気になるクラスメイトに、ラジオネームを打ち明けてしまう。 彼女の反応は悪くなく、これは、とんとん拍子で進むかとおもいきや―― 彼は番組内のとあるコーナーを使って彼女にアプローチ。 なんと彼女もこのラジオ番組に投稿して返答してきた。 結末やいかに。
- 作品更新日:2021/3/23
- 投稿日:2021/7/16