手乗りシャチ
読ませていただきました。手乗りシャチ、小さくてキュートだなと思った反面、実は巨大化、凶暴化して人を襲うリスクがあるが、観光街の人々は全然気づいていないという話が末恐ろしいなとも思いました。文章の硬さも作品に合っていて素晴らしかったです。末恐ろしいけど楽しい読了感でした。
- 作品更新日:2020/9/21
- 投稿日:2021/7/9
犬と老女と映画館
終末を迎えた世界、一匹のロボット犬は老女と出逢い、彼女の願いを叶えようとする……。物語を彩る要素の一つ一つが、切なくて、素晴らしくて。犬と老女が迎える儚いが温かい‘夜明け’を描いた一作でした。読めてよかったです。
- 作品更新日:2020/10/11
- 投稿日:2021/7/9
閃光花火
花火で遊ぶ高校生の男女を通して描かれる青春の一時。 それは、決して忘れられない出来事。ラストの展開がそれを物語っている。 波戸にとって、一緒に花火をした並木くんは忘れられない人になったのだと思う。 青春の面影は簡単には消えないのだ。 とても良い作品でした。
- 作品更新日:2020/12/5
- 投稿日:2021/7/9
罪と罰
妻子持ちの先輩、篠原を好きなってしまった沙耶。愛はとても難しい感情で、心と体が本能的に求めてしまう。彼女は自分が罪を犯していると自覚しながらも本能に逆らえず、篠原を愛してしまった。クライマックス、二人にとって最後の一夜がとても切なくて愛おしかった。二人にとっての’夜明け‘というのは、きっとこの罪への罰なのかもしれない。 素敵な一作でした。
- 作品更新日:2020/10/11
- 投稿日:2021/7/9
右隣の住人
辛いことが続き、変わってしまった譲。それでも関わり続けようとそばに居続ける由比が絶望の淵にいた彼にとっての希望になるのかもしれない。そんな希望のあるラストが素敵な一作でした。
- 作品更新日:2020/10/21
- 投稿日:2021/7/9
漫才「異世界転生」
ボケとツッコミによる漫才の掛け合いに臨場感があって、本当に漫才を見ている気分になるし、異世界小説での展開を上手く漫才に取り入れることができていると思います。現実にどこかの芸人さんがやっていそうですね。 漫才小説として、とてもクオリティーの高い一作でした。
- 作品更新日:2021/4/3
- 投稿日:2021/7/9
夢幻戦隊ゲンソウジャー【完結】
このレビューは第2話までの内容を元に書いています。ご了承ください。 兄思いの女子高生、不知火明はある日、兄が怪人に襲われるところを見てしまう。実は、兄の黎は世界を守るヒーロー、夢幻戦隊ゲンソウジャーのリーダーで、黎は、明に変身アイテムを渡して逃げろと言う。だが、明はゲンソウジャーに変身して怪人と戦うことを選ぶ。黎の戦線離脱を受け、気持ちがバラバラになるゲンソウジャーのメンバーたち。明はそんな彼らと共に世界を守れるのか!? キャラの立った登場人物、読んでいて熱くなれる場面、ヒーロー物特有の快活さの中にある陰湿な雰囲気。特撮ヒーローに影響を受けた著者が、確かな文章力でヒーロー物語を描いた本作はとても完成度の高い一作だ。小説界隈にいる特撮フリークからも好評である。主人公、明の信じる気持ちはとても純粋で、読んでいて応援したくなる。 この先、どうなっていくのかとても楽しみである。
- 作品更新日:2023/12/31
- 投稿日:2021/7/10
Ghost Donor, REM Sleep
女性同士のカップルの恋模様と、SF的世界観での考察の融合が功を奏している作品でした。一時的な無意識の融合、仮に実現できたらどんな感覚に落ち入るのでしょうね。なんてことを考えてしまいました。素敵な作品でした。
- 作品更新日:2020/9/13
- 投稿日:2021/7/10
サニーサイド Sunny Side
目玉焼きの流れを読んで、こうやって愛とか、想いが受け継がれていくのだなと思いました。 切ないけど、綺麗な話でした。
- 作品更新日:2019/10/2
- 投稿日:2021/7/10
図書館の森
この作品を読んでいて、作品の舞台であるつくば市中央図書館と周辺の木々の情景が浮かび、この図書館には幾度か行ったことがあるので、ああこの場面はこの場所のことかなと想像が膨らみました。図書館の持つ魅力や、主人公の心の動きなどが丁寧に描かれていて素晴らしいなと思います。素敵な一作でした。
- 作品更新日:2018/8/31
- 投稿日:2021/7/12