101人目の管理人

神が消滅した時代ーー。 　この世界では神の代わりに人が世界の構造を決めていた。 　人々はその投票権を持った者たちのことを《管理人》と呼ぶ。 　その勢力は主に二分する。 　過去派。幻想的で自然豊かな過去の空想と呼ばれていたファンタジーを求めた者たち。 　未来派。機械、医療関係の最先端、テクノロジーを追求した者たち。 　それは100人の《管理人》による投票ーー 　どちらかが一票でも多いければその勢力の勝ち。それ以外の場合、管理人達による魔法戦争が百人戦争が行われる。 　だが、管理人が選出されるのは例外なく50人50人と平等に配布された。 　ーーつまり必ず、《戦争》は起こる 　それからの時代はまさに戦乱。その戦争の数々はは過酷で被虐の一途を辿った。 　多くの叫びと殺撃の世に家族、友人、恋人を亡くす。 　戦争は何も生まなかった。 　これまで二度に渡って行われてきた百人戦争。 　一度目、世界は未来へと先進。 　二度目、世界は過去へと後退する。 　悲しみの狂騒を乗り越え、世界は再びそれを流転しようとしていた。 　だが、そんな悲しみの連鎖は彼女の登場によって——終わりを迎える。 　魔法と暴力とが支配する世界の中心に新たな考えを持った世界の意思であり神の代弁者。 　その名は——— 　王道ファンタジー？ 　いえ、ラブコメです！