それはひとしずくの毒、あるいは花橘の手折り
最終更新:2011/10/29
作品紹介
わたしは帝の覚えもめでたい、ある参議の長女である。対してわたしが幼い頃より共に過ごした葉澄は、零落した宮家の若き当主で、同時にわたしの継母の弟であった。 まだ幼い童であったころにわたしが譲り受けた一本の花橘の下で、わたしたちは声を交わし、手を繋いだ。けれども、その絆は強すぎたのだろうか。 焦がれる声は、その涙は、やがてわたしにとっての毒となる。 これは禁じられた関係を、手折りとったわたしの話。
評価・レビュー
まだレビューはありません。