七月の終わりに
最終更新:2012/8/13
作品紹介
七月も終わりに差し掛かった頃の蒸し暑い夜、扇風機のスイッチを入れた。何か生暖かい風が、身体を通り抜けて行く。 まるで倒れ込むようにシングルのソファーベッドに身を投げて、いつしか深い眠りに落ちていった。 ん? なんだ? この懐かしい雰囲気は? 気が付けば、幼い頃に育った古い長屋の前に居た。前は山があり、長屋の裏には小さなドブ川が流れている。だが、ここって土地開発ですっかり様変わりしたはずじゃ? 不思議に思いながら辺りを見渡していると、後ろから声が聞こえた。 「待っていたよ……」 これは、幼稚園生だった頃に見た夢。あいつ等が、今頃どうして?
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