とある嘘つきの物語
最終更新:2015/3/16
作品紹介
森に呑まれた廃墟をねぐらにするディーは、人間の言葉を理解するドラゴンだ。なぜなら、一人の人間に育てられ、名前と言葉を教えてもらったから。父と慕うその人間と生き分かれてからは、ずっと一人で生きてきた。 姿はドラゴンでも、人間の言葉をしゃべるディーはどちらにも属することができなかったからだ。 そんなある日、ディーを驚かせる出来事が起こった。 人間は恐れて近づかないはずのドラゴンのねぐらに、人間の匂いがある。匂いの主である少女は、なぜかねぐらを怖がらず、ディーを人間と勘違いして話しかけてきた。 話し相手に飢えていたディーは、自分がドラゴンであることを隠し、姿を見せないようにして、少女と話をすることにした。 しかし、少女の方にも秘密があって……
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