私は静かに暮らしたい
最終更新:2024/4/4
作品紹介
恋愛文学のような恋物語が自分にも訪れないかな、という憧れはあるけど姉と同じく親が探した相手とお見合いをして優しい人とゆっくり親しくなって夫婦になれたら嬉しい。 親と決められた相手と結婚するのは古い時代の話で私も選んだり悩む権利がある時代なので、地味娘にも優しくて穏やかで文学好きな方を望む。花が好きで私が生けた花を好んでくれる方だとなお嬉しい。 そういう方とお見合いになったら私はお洒落をして少しは美女に近づくように励む。 そのはずが、文学知識はなくて派手でお喋りで騒がしい男性が私に求愛してきた。 地味な私へ初めてお申し込みしてくれた男性はあまりにも意外な人物だった。 「ミユちゃん。すこぶる恥ずかしいのに好きだってきちんと言うたんだけど聞いてた? おお。真っ赤になった。あはは。かわゆい」 私が赤くなって面白いって笑ったってことはからかって楽しいという事。 これが噂の火消しの女遊び! 命の恩人に惚れるのなら分かるけど、助けて一目惚れするって意味不明だし遊び人の言葉は信じられない。 穏やかさを好む私と喧騒が当たり前そうな火消しは噛み合わないので私達の人生の交わりは点で終わるだろう。
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