麗しの占者は強面武官の最愛~占いがつないだ縁~
最終更新:2023/1/30
作品紹介
――皇后に相応しき妃を占ってほしい。 明林(ミンリン)国の北にある小さな村雪花(シュファ)に住まう占者の一族に届いた手紙には、そう綴られていた。 占者の一族の最も若い娘である20歳の占者、詩夏(シーシ)は一族の長である秀鈴(シューリン)に命じられ、明林国の後宮へと向かうこととなる。 何でも、現皇帝陛下である燈実(トウミ)は優柔不断であり、たくさんいる妃の中から皇后を決めかねているということだった。 先代の皇帝の皇后の産んだ唯一の男児ということから、燈実の将来は約束されたもの。が、彼は人を統べるに向いていない性格。 皇后を決めることさえ満足にできない燈実に官吏たちはしびれを切らし、占者に頼ることにしたそうだ。 そして、詩夏は後宮にいる100名以上いる妃の中から、皇后に相応しき女性を占うことになったのだが……。 「申し訳ありませんが、占いには多大なる時間を要します」 なんせ後宮は大所帯。そう簡単に全員を占うことなど出来やしない。 官吏はそれを聞くと、怒ることなく占いが終わるまで詩夏に後宮にとどまるようにと命じた。 さらには、詩夏には護衛として一人の武官をつけると。 その人物は武官の長を務める皇弟をも信頼を置く人物。名を紫釉(シユ)。 強面でありながら不器用な、仕事一筋の男だった。 —— ◇掲載先→カクヨム、エブリスタ、小説家になろう
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