四姫戦姫

…ここは、夢と煉獄の狭間。 変化のない、予測可能で退屈な日常を嫌う女子高生、皇雪花。 深夜十二時に行われるアプリゲームのアップデートを待っていたはずの彼女は、 気付けば、見覚えのない空間に立っていた。 自分を主と呼ぶ、従者アリスの存在を筆頭に、見覚えのある風景、画面、衣装…。 やがて雪花は、この舞台が、自分が日頃プレイしているアプリゲーム、『四姫戦姫』と酷似していることに気が付く。 夢か、あるいは、VRゲームだと確信する雪花。 何をとっても、そうとしか思えなかった。 自分のユニットとして呼ばれた、同級生の大神紅葉のことを除けば。 相手プレイヤーを倒したことで、ゲームが終わり、運営に呼びかける雪花だったが返事はない。 事態が飲み込めていない二人の前に現れた従者アリスは、彼女らに待ち受けている残酷な運命を告げる。 これは、「『命』を賭け金として、『夢』を叶える壮大なゲーム」…だと。