その罪人、異世界に落ちる

人生はやり直しが利かない。 様々な事情で大学進学を諦めた神田忠（かんだ・ただし）が就職したのは、絵に描いたようなブラック企業だった。 パワハラ、いじめ。就職を選択したことで耐えがたい苦痛を味わうことになった忠は、唯一の肉親である母さえも病気で失った。生きる理由を無くし世界に絶望した忠は、憎き上司や同僚を包丁で刺し殺してしまう。 これにより死刑判決を受けた忠は、１４年間の独房生活の後その悲しき人生に幕を下ろした……のだが、彼の行先は地獄ではなく見渡す限りの真っ白な空間だった。 現れた神と名乗る影は、罪人であるはずの忠に予想外な審判を下す。 「お主には更生のチャンスをやる。三つの命、それを持って異世界へと行け」 神の身勝手により地獄ではなく異世界へと落ちた忠は、神から与えられた恩恵を切り札に『魔族災害』で不況となった第七世界へヴヘルを旅することになる。 三つの命の中で起こる様々な事件、そして魔族災害から人類を救う為に戦う勇者サラとの出会いによって、夢も希望も無かった忠の心は少しずつ変化していくのだった。 これは神が与えた『更生』の為の異世界ライフ。 ※この小説はカクヨム様でも投稿しております。 　本文完結まで執筆済み。１日３話投稿です。 　サブタイトル消しました。