熱砂の薔薇妃～悪妻と呼ばれ、離婚宣言された私の逆転人生

「あなたのような卑劣な人間とは人生を共にしたくない。いますぐ屋敷から出て行ってくれ」 元公爵令嬢で、悪妻と名高いオフェーリアは愛する夫のレオナルド伯爵から離婚宣言を受けた。レオナルドは愛人である幼馴染の女性を正妻に迎えるつもりのようだ。 失意のオフェーリアは、植物の生育研究で屋敷に出入りしているライの助言で彼の故国であるアスアド国へ渡り、趣味であった薔薇の生育を砂漠でも試みることになる。 彼はなんとアスアド国の第一王子ライハーン・カイルス・ザイバットであり、オフェーリアは思いも寄らぬ後宮（ハレム）入りに戸惑うも、ライハーンとの研究の日々で彼に思いを寄せていく。しかし、ライハーンは愛する者の為に国に薔薇園を作りたいのだと初めから言っていた為、今回も叶わぬ恋だと諦め、薔薇の生育に精魂を込める。 ──なのにどうしてかしら。ライハーンの私を見る目が熱く感じるのは。 ＊生きることにも恋にも不器用な元悪妻（偽）と、駆け引き上手なパーフェクト王太子の恋物語