忌み子だった侯爵家の『捨てら令嬢』は謎スキル『もふり』で獣に『攫わ令嬢』に
最終更新:2023/9/21
作品紹介
ここは双子が滅多に生まれない剣と魔法の世界。 国王軍を指揮する侯爵家で生まれた双子。その妹、アールグレイ・マリアントは12才。 屋敷の離れに一人寂しく暮らしている。 少ない人数で最低限の世話はされているが、捨てら令嬢、いずれ捨てら令嬢、などと聞こえるように悪口を言うような粗末な侍女が仕えている。 そんな私、マリアントは実は前世の記憶を持っていた。 田舎の街で暮らしていたが、10才の時に愛犬のジロと留守番中、強盗に押し入られジロに守られるも死んでしまった。 そして私がこの世界に生まれ落ちた時のこともしっかりと覚えている。 母は嘆き悲しんだ。 「どうしてこんな子が生まれてしまったのか」と…… 父は頭を抱えつつも冷静であった。 「まずは12の洗礼の儀まではどこかに隠さなくては……我が侯爵家に誕生したのは一人の娘だ。スキルが凄いものでない限り、その場で処分したらいいだろう」 数年がたち、さびしく辛い日々を送っていたは、双子の姉だけはやさしかった。 毎日英才教育で忙しいと言っているが、一週間に1回はかならず顔を見せてくれる。 そんな私も遂に12才。 洗礼の儀で発現したのは『もふり』という過去にない謎スキル…… 姉は『導き手』という由緒正しき立派なスキルが発現し第一王子との婚約も決まった。 そしてその夜、離れでこの世の最後を泣きながら噛みしめていた。 そして、窓を突き破って入ってきた黒き狼に私は攫われた…… そんな12の夜…… お楽しみいただければ幸いです。 令嬢系が流行っていると聞いたので書いてみました。 思ったより長くなりそうです。もっふり見ていただければ幸いです。
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