稀代の悪女は、真実の愛に目覚める。─猫として可愛がられたので、今度は彼女を幸せにすると決めました─
最終更新:2024/1/31
作品紹介
アレクサンドラは猫である。ネコちゃんと名付けられた、悪役令嬢オフィーリアの飼い猫。彼女は前世、それはそれはやりたい放題だった。結果処刑されてしまい、何の因果かオフィーリアの猫として生まれ変わった。 オフィーリアはアレクサンドラと違い、仕立て上げられた偽物の悪役だった。性悪の妹から虐げられ全てを奪われてもなお、家族想いの優しい子。オフィーリアは、彼女と過ごす時間が本当に好きだった。あんなに贅と我儘を尽くした時でさえ、決して得られなかった幸福感。 「猫ちゃん。死ぬ時はちゃんと、私のお膝で眠ってね」 その約束は守られることなく、オフィーリアは妹の手によって殺されてしまう。それを邪魔しようとした、猫のアレクサンドラと一緒に。 次にアレクサンドラが目覚めた時、鏡に映る自分は実によく知った姿に転生していた。 「私、今度はオフィーリアになったのね」 アレクサンドラは、生まれて初めて神に感謝する。そして、大切な彼女を殺した憎き相手に復讐を誓うのだった。 「覚悟しなさい。私は本物の悪役なのだから」 必ず、オフィーリアを幸せにしてみせると。
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