馬鹿にされ続けたゴミ職『道具袋使い』 ダンジョン最奥に置いて行かれる ~道具袋にモンスターを閉じ込め続けたら、……あれ?僕ってもしかして最強?~
最終更新:2023/9/19
作品紹介
スキル取得不可能なゴミ職業『道具袋使い』。 道具袋使いが唯一使えるのが――コマンドである。 使用可能コマンドは、【使う】【捨てる】【出す】【入れる】【渡す】【詳細】の6つ。 詳細を知る為のコマンド以外、常人が通常動作で可能なモノである。 そもそも詳細を知るにしても、アイテムの説明を人に聞くなり本を読むなりすればそれで済むのだ。 つまり、道具袋使いのみがつかえるコマンドは、誰が見ても無能のそれであった。 そんな無能なゴミコマンドが使える唯一の存在、道具袋使いのグラブ・メンテスナー。 彼はある日、同ギルドメンバーの手により、ダンジョンの最奥に閉じ込められ――その時、コマンドの真の効果を知る事となる。 スキル皆無の道具袋使いの彼に、戦闘能力は無いに等しい。 グラブ程度、ダンジョン最奥のモンスターからしたら赤子の手を捻る様なものである。 絶対に叶わないモンスターに襲われたグラブは、心の底から思った。 (モンスターを道具袋に仕舞えたらいいのに……) コマンド【入れる】の効果により、彼の目の前のモンスターが道具袋に収納された。 道具袋に入ったモンスターはアイテム扱いとなり、そのアイテムの恩恵をグラブは受ける事となる。 「道具袋に入れたモンスターのステータスとスキルが、僕のものに?」 モンスターを道具袋に入れた分だけ強くなっていくグラブ。 ダンジョンボスのドラゴンさえも道具袋に入れた彼は、ダンジョンから無事脱出。 所属ギルドに帰っても殺されるだけだと判断したグラブは、他の街で生計を立てようと決意。 ドラゴンの背に乗り、近場の街へと向かうのであった。
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