スキル【海】ってなんですか?〜使えないユニークスキルを貰った筈が、海どころか他人のアイテムボックスにまでつながってたので、商人として成り上がるつもりが、勇者と聖女の鍵を握るスキルとして追われています〜
最終更新:2024/3/1
作品紹介
※情報の海が解禁してからがある意味本番です。 我が家は代々優秀な魔法使いを排出していた侯爵家。僕はそこの長男で、期待されて挑んだ鑑定。 だけど僕が貰ったスキルは、謎のユニークスキル──〈海〉だった。 期待ハズレとして、婚約も破棄され、弟が家を継ぐことになった。 家を継げる子ども以外は平民として放逐という、貴族の取り決めにより、僕は父さまの弟である、元冒険者の叔父さんの家で、平民として暮らすことになった。 ……まあ、そもそも貴族なんて向いてないと思っていたし、僕が好きだったのは、幼なじみで我が家のメイドの娘のミーニャだったから、むしろ有り難いかも。 それに〈海〉があれば、食べるのには困らないよね!僕のところは近くに海がない国だから、魚を売って暮らすのもいいな。 スキルで手に入れたものは、ちゃんと説明もしてくれるから、なんの魚だとか毒があるとか、そういうことも分かるしね! だけどこのスキル、単純に海につながってたわけじゃなかった。 生命の海は思った通りの効果だったけど。 ──時空の海、って、なんだろう? 階段を降りると、光る扉と灰色の扉。 灰色の扉を開いたら、そこは最近亡くなったばかりの、僕のお祖父さまのアイテムボックスの中だった。 アイテムボックスは持ち主が死ぬと、中に入れたものが取り出せなくなると聞いていたけれど……。ここにつながってたなんて!? 灰色の扉はすべて死んだ人のアイテムボックスにつながっている。階段を降りれば降りるほど、大昔に死んだ人のアイテムボックスにつながる扉に通じる。 そうだ!この力を使って、僕は古物商を始めよう!だけど、えっと……、伝説の武器だとか、ドラゴンの素材って……。 おまけに精霊の宿るアイテムって……。 なんでこんなものまで入ってるの!? 失われし伝説の武器を手にした者が次世代の勇者って……。ムリムリムリ! そっとしておこう……。 仲間と協力しながら、商人として成り上がってみせる! そう思っていたんだけど……。 どうやら僕のスキルが、勇者と聖女が現れる鍵を握っているらしくて? そんな時、スキルが新たに進化する。 ──情報の海って、なんなの!? 元婚約者も追いかけてきて、いったい僕、どうなっちゃうの? カクヨムからの転載です。 現在のストックは269話。
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