兄が起こした謀叛のせいで身売り同然に王室に嫁ぐことになりましたが、初恋の王子様に毎日溺愛されているので私は幸せです。

「約束です、必ず迎えに行きます」 五歳の時に父母に連れられて行った神殿で迷子になってしまった時に助けてくれた王子様マッティアに恋をしたベアトリーチェ。 それはマッティアもだったようで、二人は淡く芽生えた恋心をゆっくりと育てていた。が、ベアトリーチェの父が二人の関係を許してくれず、中々前に進めないでいた。 彼とは結ばれないのだろうと諦めかけていたある日、幸か不幸か――兄が家族を殺してしまう。すべてを失ったベアトリーチェを王室が保護してくれるが……、それは嫁ぐことが条件だった。 大切な人たちを失うことで自分の恋が進展してしまうことの辛さとマッティアへの恋心の間で揺れ動きながら、初恋と復讐をどちらも成就させると決めたベアトリーチェの未来は―― 《アルファポリスにも投稿しています》