没落した転生令嬢は悪役令嬢代行します
最終更新:2024/3/4
作品紹介
突然だが、伯爵令嬢エミリアは実家が没落した。 母はすでに亡く、父は「冒険者になる!」と家を出た。自分のせいで出来た借金をどうにかしようと、一攫千金を狙って国外へ旅立ったのだ。 「せっかく貴族に転生したっていうのに!!!」 そう。エミリアは転生者だったのだ。 だが没落するまで現状に満足し、転生者知識を使うことなく生きてきた為、今更どうしようもなくなってしまっていた。前世の知識を使った商売を始めようにも、元手すらない状況だ。 「すまないエミリア……お前を学園へやる金もないんだ……」 「嘘でしょー!!?」 父の代わりに奔走する兄に告げられ絶望するエミリア。この世界、16歳を迎える貴族は須らく王立学園へ入学する。もちろん学費は高額であるが、その学園を出ていない貴族はまともな婚姻も就職先も望めない。 「人生詰んだ……」 そんなエミリアの噂を聞きつけてか、一台の豪華な馬車がやってくる。そこには最近黒い噂を聞く公爵家の当主が。 「エミリア嬢、娘の代わりに『悪役令嬢』をやってもらいたい」 「はああ!?」 『悪役令嬢』なんて単語、久しぶりに聞いたエミリアだったが、 「もちろん報酬は弾む。この家を建て直すには十分なはずだ」 「喜んでー!」 そうして始まったエミリアの学園生活。入学後、すぐに彼女は気が付いた。 「ここ、いけこれの世界じゃね?」 俺様王太子 腹黒眼鏡宰相の息子 ミステリアスな大神官の息子 女ったらしの隣国王子 マッチョおっとり騎士団長の息子 この顔ぶれ、前世で彼女の姉がハマっていた乙女ゲーム『いけめんこれくしょん』の世界だ。 だがどうやら少々ゲームとは違う様子。ヒロインであるアイリスの様子がおかしい。それに攻略キャラクター達も……。 「この! 親の七光りどもがぁぁぁ!」 今日も今日とてエミリアの怒号が学園に響きます。 エミリアは無事学園を卒業できるのか!? いい縁談をゲットできるのか!? それがだめならホワイト企業に就職したい!!! 性格が悪い!? 腹が膨れるならそれでヨシ!!! そんなエミリアのドタバタなお話。 ※ノリと勢いを大事にしました。 深く考えず気楽にお読みください ※なんでも許せる人向けのお話です ※この作品は他サイトにも掲載しています
評価・レビュー
まだレビューはありません。