全ての剣技を操る〝修羅〟の適性を得た俺は、魔王に見出され闇の勇者として好き勝手に成り上がる。全ては、幼馴染みの少女のために。
最終更新:2020/8/25
作品紹介
「これから冒険に旅立つから、あなたをパーティーに加えてあげるわ! 感謝しなさいよね!」 冒険者養成学校の卒業式で『勇者の才能がある』と天から告げられた幼馴染の少女は言った。 が。 「あ、ごめん。俺、魔王軍に入るから」 「……え?」 今まで彼女の命令に特に逆らったこともなかったが、今回だけは別れを告げて、俺は新天地へと旅立つことにしていた。 魔王のスカウトを受けていたからだ。 なぜかそれに納得しない彼女は決闘を挑んでくるが、今まで手加減してやっていたのであっさり返り討ちにした。 そして魔王の元へ赴き、魔族に混じって魔剣争奪試験を受ける。 その際、勝ち残った俺の適性が〝修羅〟と呼ばれる最上級の剣士職であることが発覚する。 「キミは頭がキレて、かつ才能がある。〝闇の勇者〟に相応しい」 そう魔王に言われて魔剣を授けられた俺は、とある武術大会に参加する資格を得るために冒険に旅立つことになった。 「なんか妙な流れになったな」 俺の目的は、魔王軍の中で成り上がり……幼馴染みの少女のために、魔王を殺すことだったのだが。 だってアイツ、負けず嫌いだから魔王に負けたら絶対泣くし。 まぁ、今のままでは俺も多分魔王には勝てないので、強くなる時間があるのは好都合。 魔剣争奪会場で知り合った三人の魔族とパーティーを組んだ俺は『勇者の少女がトラブルを起こした』という連絡を受けて、一度元の国に戻った。 そこで、魔剣争奪に負けたことを根に持った別の参加者が追いかけてきて、俺への嫌がらせのために幼馴染みの少女を襲撃する。 彼女を傷つけた連中に、俺はブチギレて瞬殺した。 「コイツを泣かせていいのは俺だけで、俺に勝っていいのもコイツだけなんだよ……!」 ※※※ これはヤンデレ風味で実は幼馴染みが大好きな最強の少年と、ツンデレで彼にだけ素直になれない幼馴染みが、成り上がるための物語。 鉱山の街で不正な搾取を働く領主一族がいれば、これに取り入ってコネを作り。 賭博の街で欲しい装備があれば、正々堂々賭けに勝ちまくって経営者から奪い取り。 強大な魔獣がいれば、魔王からもらったアイテムで即座に始末し。 幼馴染みに聖剣を与えるために、手放したくない聖教会の大司教を言い負かす。 やりたい放題好き勝手な、闇の勇者の英雄伝、開幕!
評価・レビュー
まだレビューはありません。