恋愛ゲームの世界を願ったらなぜかヒロインになった俺は、今日も攻略を回避するのに忙しい
最終更新:2021/5/20
作品紹介
恋愛シミュレーションゲームを終え、「こんな世界に行けたら」と願った俺は、いつの間にかその世界のヒロインの1人になっていた。ちなみに理由は全くわからない。 そして調べてみたところ、ゲームは既に始まっているようで、しかも俺がなったヒロインのルートに現在着々と進んでいる最中らしい。ただ、当然ながら、俺は男と恋愛するのはまっぴらごめんだった。よってそんなルートは絶対拒否だ拒否。 ……しかし俺は同時に知っていた。この世界がゲームと同じならば、主人公が誰とも結ばれないバッドエンドを迎えてしまうと、キャラはだいたいみんな不幸になる。……それも避けたい。だから俺は決めた。「他のヒロインに主人公を押し付けて、俺は身を引かせてもらおう」と。 ところが最近、主人公の手を引いてあっちこっちに振り回す俺を、なぜか他の皆は微笑ましいものを見るような目で見ている、そんな気がする。今日もヒロインと主人公をうまく結びつけられなかった俺は、そっと溜息をついた。もういい加減、そろそろいいんじゃないか。なあ……。 「そろそろこれが夢だって、誰か言ってくれねえかなぁ……」
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