如何にも映画の序盤で全滅しそうな組織に就職しましたが、僕は元気です
最終更新:2019/1/5
作品紹介
20世紀末、ソビエト崩壊の混乱冷めやらぬ中、世界は一つの事件に揺れた。 安寧の儘に眠る筈であった死体が、今までの法を破って起き上がり始めたのだ。まるで生者を恨むように、お前も此方に来いと誘うかのように。 南米に端を発っした人類史を揺るがす事件は、WHOの初動対応が功を奏し、世界規模でのパンデミックは食い止められた。しかし、未だその脅威が去った訳ではない。各地で死者は例外なく起き上がり、いつ事態が深刻化してもおかしくはない。 WHOの付属組織、死体が動く事態に対応すべく設立された国際公衆衛生維持局は、辛うじて世界の平穏を維持していた。そう、今はまだ……。 「けど、いざコトが始まったら数時間で全滅しそうですよね、ほんと」 「面白い冗談だ。なぁ、後輩」 「いえ、班長、割とゾンビ映画だとデフォです」 これはそんな組織に不本意ながら就職した常識人の物語である。 表紙絵を作成していただきましたので、第一話末尾に掲載しております。 茂木康信氏(TwitterID:@Moginiki )に多謝を。
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